1992 Fiscal Year Annual Research Report
Guidid Tissue Regenerationに用いる吸収性膜に関する研究
Project/Area Number |
04671169
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
高橋 敬人 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (00246331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 みどり 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (20168917)
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Keywords | 生体内吸収性膜 / 乳酸-グリコール酸共重合体膜 / 歯周組織再生査誘導法 / 病理組織学的検索 |
Research Abstract |
近年,歯周組織の再生に関し,歯齦結合組織由来細胞および歯根膜由来細胞の各々の機能的な役割について多くの研究が行われている.そして歯根膜由来細胞が歯面に集積すること石灰化組織である白亜質,骨の基質形成がなされるので,新付着にはこの種の細胞集積の必要性が唱えられている.この理論の臨床への応用手術法がGuided Tissue Regeneration(以下GTRと略す)法である.そこで従来GTR法に用いられている保護膜としてはPTFEを主成分とした非吸収性膜が用いられてきた.しかし,非吸収性膜においては,2回目の外科手術を必要としている.そこでこの非吸収性膜に変わる膜として,生体内吸収性膜の応用を試みるために以下の実験を行った. 歯牙周囲に骨欠損を形成し,その根表面に生体内吸収性膜,乳酸-グリコール酸共重合体膜を応用した実験群と,膜を応用しない対照群を比較し,GTR法における保護膜として生体内吸収性膜が有効であるか否かを検索した.実験には5匹の雑種成犬の下顎P3,P4を用いた.実験期間は8週とし,実験終了後,標本を製作し,病理組織学的に検索し,以下の結論を得た.1,上皮の根端側方向への侵入は,実験群で0.25mm,対照群で0.39mmであった.2,新生セメント質形成量は,実験群で1.68mm,対照群で0.41mmであった.3,新生骨形成量は,実験群で0.84mm,対照群で0.46mmであり,実験群では欠損部の42%を覆っていた.4,アンキローシスと著しい根面吸収は実験群では認められなかった.以上の結果より,乳酸-グリコール酸共重合体膜は,GTR法において有効な保護膜であることが証明された.
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Research Products
(1 results)