1992 Fiscal Year Annual Research Report
デンタルインプラント支持機構の咬合圧負担能力についての研究
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04671208
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
江藤 隆徳 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (50067154)
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Keywords | デンタルインプラント / 緩衝法 / 渦電流変位測定器 / 衝撃試験装置 / 加速度計 / 衝撃振動波形 / 振幅スペクトラム |
Research Abstract |
研究代表者は従来からの研究で、静的並びに動的荷重に対する植立した骨内インプラントと天然歯の生物力学的挙動を比較した結果、前者では弾性的要素には富むものの粘性的な応答に欠けることから、インプラントを負担過重から開放し、顎骨に掛かる咬合力を緩和する様な緩圧的構造を付与する必要性を明らかにした。現在いろいろな緩衝方法を検討中であるが、IMZインプラントは内部可動機構を有し、IMEおよびIMCが天然歯の歯根膜の生理的可動性を模倣し、咬合応力を緩衝・分散すると言われており、その緩衝効果を検討した。 上部構造(上面一辺8mm、高さ9mm金合金タイプIIIで作製)に、一定荷重(約1Kg)を負荷したときの変位量と、除重後のrecovery curveのモード(荷重ー変位曲線)を非接触型渦電流変位測定器にて記録した。インプラントと上部構造の間に介在させるものとして、IMEを介在させた場合をA、IMCをB、技工用IMEをCとする。A(35μm)・C(20μm)ともB(10μm)より変位量が大きく、除重後のモードも弾性的な様相を示し、粘性的様相はほとんど見られなかった。しかし、AのTIEを除去したときには天然菌に類似した粘弾性的な様相を示した。 衝撃試験装置を用い、落球(重さ0.5gの鋼球を高さ23cmから自由落下させる)による瞬間的impulseによって誘起される振動波形を、加速度計にて測定した。振幅スペクトラムではA・B・Cとも0.78KHzと4.88KHzにピークがあった。前者は試験装置の、後者は鋼球と上部構造の金属との衝撃振動によるものである。A・Bでは4.88KHzに第一ピーク、0.78KHzに第二ピークがあった。A・Bとも第一ピークの振幅の大きさは変わらなかった。AのTIEを除去すると第一と第二のピークが入れ替わり第二ピークの振幅が減少した。Cではどちらも振幅の大きさは変わらなかった。0.78KHzでの振幅はCが大きかった。
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