1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04671299
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
東野 武郎 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (20046254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丹治 健一 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (90155284)
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Keywords | ライセルト化合物 / 4-アザパパベリン / ジメトキシキナゾリン / 親電子試薬 / 芳香族アルデヒド |
Research Abstract |
Reissert化合物を用いるpapaverine類縁体の合成を目的として以下の実験を行った。 1.quinazoline Reissert化合物の合成法に従い6,7-dimethoxyquinazoline にCH_2Cl_2中AlCl_3触媒存在下benzoyl chloride及びtrimethylsillylcyanideを室温にて反応させることにより、6,7-dimethoxyquinazoline Reissert化合物を59%の収率で合成することができた。 2.アニオンの生成を確認すべく、6,7-dimethoxyquinazoline Reissert化合物にDMF中NaHを氷冷下反応させたところ中間体として6,7-dimethoxyquinazoline Reissert化合物のアニオンが生成して得られた6,7-dimethoxyquinazoline-4-carbonitrileが得られた。 3.2.によって6,7-dimethoxyquinazoline Reissert化合物のアニオンの生成が確認されたので次に炭素鎖を導入するために親電子試薬との反応を検討した結果、アルデヒド類とは容易に反応し対応するエステル体を得ることができたがalkyl halideとのアルキル化反応は進行しないことが判明した。 4.3.の結果をふまえアルキル化による4-azapapaverine誘導体の合成を断念して、芳香族アルデヒド類との反応により得られるエステル体を接触還元することにより4-azapapaverine誘導体の合成を行い2種のpapaverine類縁体の合成に成功した。 以上のことより、6,7-dimethoxyquinazoline Reissert化合物の反応性を明らかにするとともに塩基存在下におけるアルデヒド類との反応を用いてpapaverine類縁体の合成に成功した。
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