1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680067
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
日下部 信幸 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40023999)
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Keywords | 歩行マネキン / 揺動特性 / フレアスカート |
Research Abstract |
フレアスカートの揺動性を解析しその評価を行うために,腰部と大腿部が歩行に近い動きをする歩行マネキンを試作し,腰部のみを動かした場合,大腿部のみを動かした場合,腰部と大腿部を連動させた場合について,各種のフレアスカートを製作して歩行マネキンに着用させ,その揺動性の測定を行い,被服の動的挙動の解析と評価方法を検討した。 歩行マネキンは,2個のステッピングモーターを用いて,腰部と大腿部を別々または連動できるように作った。歩行速度はプログラムによって毎分ゆっくりした歩行の72歩から早歩きの135歩まで8段階に設定し4往復歩行させた。揺動性の測定は,スカートのすそ線部分に取り付けた軽い反射体をビジコンカメラとTVモニターを通してX-Yトラッカーがとらえ,その軌跡をX-Yレコーダーで記録させた。 得られた結果は次の通りである。 1.フレアスカートの揺動性は素材の重さと剛軟性や歩行速度の影響が大きく,スカート丈の影響は小さい。 2.腰部のみ運動させた場合は,大腿部のみ運動させた場合よりも揺動性が大きくなる。特に腰部の回転角度による影響が大きく,いわいるモンローウォークのような歩行はスカートを大きく揺動させる。 3.柔かい素材はスカートの垂下が大きいので,歩行によってすそ部分が当たり,大腿部のみの運動でも揺動が大きくなる。また,スカート丈の影響も受ける。 4.一般にデニムやブロードのような硬い素材以外のジョーゼット,サージなど柔かい素材のフレアスカートは,普通の歩行速度である毎分100〜120歩で最も大きく揺動する。 これらの成果はスカートなどの被服設計に役立つと考えられるので,官能検査による美しさの評価も加えて,さらに検討を続けたい。
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