1994 Fiscal Year Annual Research Report
児童期における起立性調節障害および不定愁訴の社会生態学的解明
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04680084
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Research Institution | Insutitute of Human Living Sciences, Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
大澤 清二 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 教授 (50114046)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 直美 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 助手 (20255243)
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Keywords | 起立性調節障害 / ライフスタイル / タイ / 夜型化した生活 |
Research Abstract |
従来のデータに加えて新たに収集したのは、1)日本国内、小・中・高校生約8000名(小学校1240名、中学校1100名、中学生3130名、高校生3600)、2)タイ東北地区ウボンチャタニ-県、小・中学生約2000名、3)タイ北部地区チェンマイ県、小・中学生約2000名、4)同県サモン郡山岳地区のリス族、カレン族、モン(メオ)族の小・中学生400名である。主たる調査項目はODに関連した診断項目と生活環境諸条件に関する項目、生活行動に関連した項目、受療行動に関する項目などである。タイ資料については輸送等の都合で現在解析作業中であり結果まで至ってないが非常に面白い結果が期待されるところである。日本人データについては以下の結論を得た。 (1)ODの陽性率は小学3〜4年生男1.5%、女2.0%、同5〜6年生男1.1%、女3.2%であるが中学生では男13.1%、女16.5%、高校生で男13.4%、女17.2%であり、中高生に頻度が高く教育上の大きな問題となっている。 (2)OD児は生活が夜型でかつ不規則であり、欠食、朝ねぼう、運動不足、理由なく夜遅くまで起きていることが明らかである。ライフスタイルの生活指導が必要となっている。 (3)症状としては乗物酔い、易疲労、頭痛そして立ちくらみめまいであってこれが思春期の発育に伴って急増する。 (4)ODの背景には一人っ子、過保護、外食の一般化、テレビゲームの普及やおけいこ事、受験勉強、夜間の電話やテレビ・ビデオと夜型化した生活、運動不足がきわめて密接に関連している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Ohsawa,Kokudo,Kasai,: "Ubon Child Health Status Survey" Fuji Technology Press, 149 (1994)