1992 Fiscal Year Annual Research Report
種々な強度および時間の持久的運動が脂質過酸化反応に及ぼす影響
Project/Area Number |
04680141
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
高岡 郁夫 順天堂大学, 体育学部, 助教授 (90053347)
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Keywords | 脂質過酸化反応 / 筋組織傷害 / 溶血 / 持久的運動 / 運動強度 / 持続時間 |
Research Abstract |
種々な強度および時間の持久的運動が脂質過酸化反応,溶血および筋損傷に及ぼす影響ならびにこれらの相互関係を検討した。 陸上競技長距離選手を対象に行なった種々な強度および持続時間のトレッドミル持久走の結果,早朝安静時のコントロール値に比べ,血清CK,CK-MBおよびLDH活性は運動後いずれも増加を示し,さらに相対的運動強度と有意な相関を示した。一方,運動時間との間には相関関係を観察することはできなかった。 血管内溶血の指標となる血清ハプトグロビン(HPG)濃度は運動により一様に低下する傾向を示した。しかし,個人差が著しく,運動強度および時間ともに有意な相関関係を観察するには至らなかった。血清鉄濃度はコントロール値に比べ運動後,増加傾向を示すが,HPG同様,強度,持続時間との関係は明確でなかった。 脂質過酸化反応の指標である血清マロンジアルデヒド(MDA)濃度は,運動強度に比例して増加する有意な正の相関関係を観察した。一方,運動時間との関係は有意ではなかった。 また,CK,CK-MB活性,血清MDA濃度との間に有意な相関関係を観察した。 これらのことより,筋組織傷害を示す指標(CK,CK-MB活性)および脂質過酸化反応(血清MDA濃度)は運動強度に依存して増加すること,そしてこれら両因子は互いに密接に関連することが示唆された。
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