1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680245
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
境田 清隆 東北大学, 理学部, 助教授 (10133927)
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Keywords | 都市気候 / 最深積雪深 / 積雪日数 / 気候変動 / データの均質性 / AMeDAS |
Research Abstract |
平成4年度は積雪データの収集・整理に終始したが、一部の都市を対象に考察を開始した。 気象庁技術報告第34号「積雪累年気候表」には約800地点における1963年までの最深積雪深と積雪日数の累年値が掲載されており、本研究では、このうち1930年以降のデータが利用できる約450地点について、現在まで約30年分のデータを延長することを目標とした。 しかし積雪データはその性格上、観測点のわずかの移動によってもその均質性が失われることが多く、さらに1日の観測回数の変更、積雪日数における積雪下限値の変更などもある。したがってデータの収集・整理の段階で、これらに起因するデータの吟味を遂一行なうことになった。すなわち観測点の近傍への移動については、隣接する地点のデータを用いてその影響を評価し、観測方法の変更については諸文献の調査を平行して行なうことにした。 その結果、平成5年3月20現在、全国約360地点のAMeDAS展開前(1976〜78年)までのデータについては、ほぼこれを整理することができた。 仙台を中心とする宮城県の諸都市・集落については、1990年までのデータで解析を開始した。その結果、 1)近年(1980年代半ば)に至るまで積雪の絶対的減少は認められず、都市の影響は近隣の小集落との比較によって相対的に認められる。 2)都市の規模にしたがって都市の影響が顕在化する時期がずれている。 3)1980年代後半から顕著な積雪減少で認められる。などが明らかになった。
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