1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04680245
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
境田 清隆 東北大学, 理学部, 助教授 (10133927)
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Keywords | 都市気候 / 積雪日数 / 気候変動 / 都市規模 / 均質なデータ / クラスター分析 |
Research Abstract |
前年度に収集した、約360地点のデータに加えて合計435地点について、最深積雪深および積雪日数の累年値を収集した。これらのデータは1931年まで遡ることが可能で、かつAMeDASデータにより現在まで接続可能な地点の積雪データであるが、気象官署以外の観測点では欠測年が多く、また明らかに異常なデータも散見され、データの均質性のチェックに多大な労力を費やした。データチェックは現在も継続中であるが、ほぼ均質なデータの得られた北海道17地点、東北地方43地点の積雪日数のデータに関しては、順次、解析を行なった。 北海道と東北地方でそれぞれ、地点間のクラスター分析を行ない、積雪日数の年々変動の類似性の観点より、北海道で4地域、東北地方で5地域に区分した。そして地域内平均値の経年変化によって地域の気候変動を明らかにし、地域内の都市と非都市との比較から、積雪に及ぼす都市の影響を検討した。 その結果、1)積雪日数は北海道南部で減少、中北部で変化なしであるが、札幌は減少が著しく、地域平均との差は約6日である、2)東北地方太平洋岸は、地域としては積雪日数の増加が顕著であるが、仙台は増加しておらず、地域平均との差は約8日に及ぶ、3)盛岡など県庁所在地クラスの都市においても、地域平均に比べ8〜10日程度減少している、4)札幌・仙台・県庁所在地など都市規模により都市の影響が顕在化する時期がずれていること、などが明らかになった。
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