1992 Fiscal Year Annual Research Report
フランス語テクスト解析プログラミングの研究(バルザックの作品を対象として)
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04801054
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
霧生 和夫 埼玉大学, 教養学部, 教授 (60008638)
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Keywords | フランス文学 / テクスト / データベース / バルザック |
Research Abstract |
平成4年5月から6月にかけて1カ月の間、日本学術進行会から特定国派遣研究者としてフランスに派遣され、フランス政府の管轄する巨大テクスト・データベース「フランテクスト」の利用法につき、パリの「国立フランス語研究所」において研修を受けた。 このデータベースに関して最大の成果は、霧生自身が従来科学研究費の補助を受けて入力を進めてきたバルザックの『人間喜劇』の全テクストを、「フランテクスト」のデータとして、このデータベースに採用されることが決定したことである。これは科学研究費の補助を申請した時点では予期していなかった成果である。世界中のバルザック研究者が頻繁に利用するフランスのテクスト・データベースの一部となれば、霧生のデータは国際的に認知されたものとなり、利用価値は飛躍的に増大する。現在データを「フランテクスト」のフォーマットに合わせる作業が進行中であり、その一部はすでにフランスに送付済みである。 それ以前にも「フランテクスト」には、バルザックのデータはある程度入っていたが、データの質が十分に高くなかった。その点で霧生のコーパスが入ることによって、少なくとも『人間喜劇』に関する限り、データについて問題は解消する。またすでに「フランテクスト」に入力済みの、『人間喜劇』に属さないデータ(たとえば書簡集)についても、「フランテクスト」からの依頼を受けて、現在校閲中である。 これら一連の成果を、 1)平成4年10月の「日本フランス語フランス文学会」大会において口頭発表し、 2)同年11月、東京日仏会館において講演し(要旨近刊)、 3)平成5年4月刊行予定の「英語以外の外国語・外国文学研究のためのコンピュータ利用」に関わる論文集に収めた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 東京日仏会館(編): "コミュニケーションとドキュメンテーション・センター" 東京日仏会館, (1993)
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[Publications] 技術評論社(編): "電脳外国語大学" 技術評論社, (1993)