1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04832005
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
宮腰 宏 秋田大学, 鉱山学部, 教授 (10006653)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 久郎 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (60178639)
|
Keywords | 地下空間 / 対流拡散 / 換気 / フルード数 |
Research Abstract |
地下空間は恒温性,遮音性,放射線遮へい性,防震性など多様な潜在的特徴を有するため,より一層の利用が進められることが予測される。 しかし,閉鎖性を有するため強制換気および空調が必要不可欠である。とくに,地下空間は入排気トンネルを結ぶ風路に沿って設置されることが予想され,風路に接した空間内の換気流の挙動は工学上重要と考えられる。また,鉱山の作業空間における可燃性あるいは有害ガスの対流拡散状況の把握も保安上重要である。 空間内の漏洩ガスの対流拡散挙動は、空間形状により換気特性が異なるため定量的な関係について不明な点が多い。 本研究では,風路に接した片側換気状態にある空間において空間突当り面の中心位置から一定濃度のガスを定量流出させたときの空間内のガス濃度分布および換気特性と空間形状の関連性を実験的に調べた。 これまでに得られた結果の概要は次の通りである。 1.時間平均ガス濃度分布:(1)換気流が流入する空間下流域ではガス濃度および濃度変動も低く,換気循環流によりほぼ均一な対流拡散領域が存在し,換気状態が良好である,(2)空間上流域ではガス濃度が比較的高く,ガス濃度変動も大きい,(3)空間奥部の上流付近に濃度が極端に高い値を示す領域の存在が認められた。 2.空間形状と換気特性:換気容積の増加によって空間内部に流入する換気流量が増加するが,空間の換気容積が小さくなるほど換気回数が大きい。 3.フルード数の影響:漏洩ガスに働く浮力の効果は,フルード数が5以下では空間上部の濃度は下部の約1.5倍程度で,フルード数が10以上の範囲においては,上部および下部の濃度差はほとんど認められない。
|
Research Products
(1 results)