1992 Fiscal Year Annual Research Report
個別生産における階層的スケジューリング・システムの研究
Project/Area Number |
04832040
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
市村 隆哉 日本大学, 商学部, 教授 (60063682)
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Keywords | スケジューリング・システム / 階層構造 / 個別生産方式 / スクリーニング / ローディング / ディスパッチング / ロット生産 |
Research Abstract |
当初の研究計画に従って、従来の階層的日程計画および階層的意思決定に関する研究成果を整理し、本研究の目的である、階層的スケジューリング・システム構築のための基礎的な機能および構成要素を明らかにした。研究情報の収集に当たっては、群馬大学宮崎教授、金沢工業大学石井教授その他の研究者の協力を得、有効なコメントおよび文献を紹介された。一方、海外との共同研究として、フィンランドおよびドイツの研究者と打ち合わせを行い、8月にヨーロッパにおいて具体的な進め方につき打ち合わせを行うことを決め、研究資料の交換を行った。 文献およびこれらの情報から、需要や工程の変動に対応する階層的なスケジューリング・システム中に、3つの機能を持つことが特に個別受注形態の生産システムにおいては、その有効性と信頼性を増す上で有効であることが分かった。 それら一般理論を実際の工程において実証するために、電子機器部品メーカーを対象工場に選び、モデル化を試みたが、バブル経済崩壊後の景気不況で、今年度は当初計画していたほど企業の協力は得られず、この問題は来年度に繰り越された。本年度の研究を振り返ると、パソコンを媒体とした海外研究者との情報交換は有効であったほか、基礎的な文献整理や機能の洗い出しは順調に行われたと思われる。他方、フィールド・ワークの進捗とモデルの特性解析は、やや遅れてしまった点が反省点であり、また、情報の曖昧さ、変更を具体的に数学モデルで表す問題、スケジューリングの成果の評価法などについて新たに解決せねばならない問題点が明らかになり、これらは次年度の研究課題として残された。 今年度の研究成果は、日本経営工学会の平成4年度春季研究発表会で発表し、平成5年8月にはフィンランドで開かれる第12回ICPR(International Conference on Production Research)において研究発表を行う予定である。 また、平成5年4月には日本大学商学部情報研究所紀要、および10月にProduction Economic誌に論文を掲載すべく準備中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 市村 隆哉: "CIMにおけるシステム・インテグレーションの特徴について" 日本大学商学部 情報科学研究所紀要 「情報科学」. 4. (1993)
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[Publications] 市村 隆哉: "Hierarchical Scheduling System in Job Production" International Journal of Production Economics. (1994)