2004 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現抑制細胞を用いた植物のシグナル伝達系の解析
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04F03316
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
渋谷 直人 明治大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALBERT Premkumar 明治大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | イネ / シロイヌナズナ / シグナル伝達 / 防御応答 / エリシター / PLD |
Research Abstract |
我々はこれまでに主として生化学的解析からイネ細胞のエリシター応答にはホスホリパーゼD(PLD)の活性化が重要であることを示している。防御応答で重要な機能を果たすPLD遺伝子を明らかにするため、イネPLDα遺伝子の発現を抑制したイネから培養細胞系を樹立し、キチンオリゴ糖エリシターに対する作用を調べたところ、非形質転換細胞と同様の応答が観察された。イネゲノム中には多数のPLD遺伝子が存在することからみて、PLDα以外のアイソフォームの寄与が推定された。このため、イネゲノム中に存在が推定されているPLD遺伝子7個の各々について、RNAiを利用した発現抑制系統を作出中である。また、特定の遺伝子の欠損に対して別の遺伝子が機能相補する可能性を考え、複数の遺伝子を同時にノックダウンすることも試みている。 これと並行して、エリシターシグナル伝達過程の分子遺伝学的解析のため、シロイヌナズナを用いたエリシター応答の高効率解析手法の開発を行った。シロイヌナズナ幼植物を用い、96穴マイクロタイタープレート中でエリシター処理を行い、活性酸素応答を同じくマイクロタイタープレートで測定する系を開発することにより、効率よく既存の変異体を評価するとともに、シグナル伝達に関わる新規な変異体を効率的に探索できる実験系を確立した。この手法では遺伝子発現の解析も容易に行うことが可能である。現在、この手法を用いて既存の変異体を用いたエリシターシグナル伝達過程の解析と新規変異体の探索を進めている。
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[Journal Article] RERJ1, a jasmonic acid-responsive gene from rice endodes a basic helix-loop-helix protein.2005
Author(s)
K.Kiribuchi, M.Sugimori, M.Takeda, T.Otani, K.Okada, H.Onodera, M.Ugaki, Y.Tanaka, C.Tomiyama-Akimoto, T.Yamaguchi, E.Minami, N.Shibuya, T.Omori, M.Nishiyama, H.Nojiri, H.Yamane
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Journal Title
Biochemical Biophysical Research Communications 325
Pages: 857-863
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[Journal Article] Stemar-13-ene synthase, a diterpene cyclase involved in the biosynthesis of the phytoalexin oryzalexin S in rice2004
Author(s)
T Nemoto, E-M Cho, A Okada, K Okada, K Otomo, Y Kanno, T Toyomasu, W Mitsuhashi, T Sassa, E Minami, N Shibuya, M Nishiyama, H Nojiri, H Yamane
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Journal Title
FEBS Letters 571
Pages: 182-186