2004 Fiscal Year Annual Research Report
GISを利用したインド農村における土地利用・水利用の変化メカニズム解明とモデル化-土地利用政策への展望
Project/Area Number |
04F03807
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴崎 亮介 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NAUTIYAL Sunil 東京大学, 空間情報科学研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 生物多様性 / 保護 / マネージメント / モデリング / 継続的開発 / ヒマラヤ |
Research Abstract |
世界的な生物多様性のホットスポットであるヒマラヤ山脈のインドにおける地理的領域は18%に過ぎないが、植林地域の50%以上、インド亜大陸の固有種の40%を占める。生物多様性及び壊れやすいヒマラヤの景観保護の為に地域全体の約10%を占める75の保護区が設置されているが、これら保護区の施行は地元の地域社会における伝統的農法、天然資源の利用および社会文化的価値を軽視する傾向があり、地元住民と保護区管理者との間の衝突を引き起こしている。現在の研究は継続的な生態系(人為的及び天然資源体系間の相互作用含む)が長期に渡り政策が実施されてきた地域において過去数十年間どのように変化してきたかというプロセスを理解するためにヒマラヤの生物圏保護区"Nanda Devi"に焦点をあて、既存のデータセットを用いた総合的な天然資源管理の計画、既知の天然資源管理モデルの山岳地帯での適用に関する効率性の検査を目標として行っている。 当地域の生態系はインドヒマラヤ山脈のものと類似しており、農業・畜産・共有地及び地域のサブシステムを含む森林地帯が関連し合って市場への資源のフローを形成している。地域の土地利用とその推移及び開発シナリオの分析と理解の為に農業に関係する様々なデータを3つの時期(1971-74、1980-85、1995以降)において分析している。 様々な空間的尺度において収集されたデータはモデリング用に分析し、これらの地域の土地活用の研究と分析の為にリモートセンシング及びGISベースのモデリングを適用する。 リモートセンシングによる地域の土地活用の研究と分析は現在続行中である。 これら研究の結果からインドヒマラヤ山脈の保護区においては空間的モデリングをツールとして適用すべきではないという事、また地域における生態学及び経済・社会に基づいたより効果的な管理計画や政策の実行方法を開発するツールとしての役割が予測される。
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Research Products
(3 results)