2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04004
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
土田 健次郎 早稲田大学, 文学学術院(文学部), 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SEONG HyunChang 早稲田大学, 文学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 朱子学 / 日本 / 韓国 / 中国 / 情報化 |
Research Abstract |
朱子学研究を抜かしては、東アジアの近世思想・文化・さらにこの地域の近代化の諸問題を考えることはできない。その朱子学の日本、韓国、中国における研究成果の蒐集と分析、更に情報化のために、平成16年度は以下の作業を行った。 1.日本の研究の蒐集と整理・分析 2004年8月25日から2005年1月31日まで、1900年〜2004年までの論文を蒐集した。その結果、蒐集した論文は約140篇に上る。更に2月からは、蒐集した資料を範疇別、主題別に分類分析して、KEYWORD選定作業を行い、データ化している現在、「日本における朱子学研究の動向-2000年から2004年まで-」という報告書を準備している。 2.韓国の研究の蒐集と整理・分析 2004年12月4日から12月23日まで韓国へ研究出張し、その際に朱子関連博士論文約8篇、研究論文約100篇を蒐集した。更に2005年1月からはその資料を範疇別、主題別に分類分析して、KEYWORD選定作業を行い、データ化している。その上で、日本と韓国における朱子学研究の動向も比較分析している。その中で目を引くのは朱熹の思想から教育理論を引き出そうとする研究が韓国に8篇も発表されているのに対して、日本には1篇も出ていないこと、韓国では朱子学の現代的意味ということが議論の的になっているのに対して、日本ではこれに関心を寄せていないことである。このことは、韓国と日本における朱子学に対する問題意識の基本的差異の反映と思われる。現在、「韓国における朱子学研究の動向-2000年から2004年まで-」という報告書を準備している。 3.中国の研究の蒐集と整理・分析 2004年11月からは研究機関(早稲田大学大学院文学研究科)で購入されている中国論文雑誌データベースを活用し、1994年から2004年までの朱子関連論文を蒐集している。ただ作業上の制限のために、現在蒐集できた資料は約30篇にすぎないので、今後更に精力的に展開するつもりである。 以上は2004年8月25日から2005年2月28日までの研究実績の報告である。
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