2004 Fiscal Year Annual Research Report
弾性シェルの漸近挙動の研究とその制御可能性の数学的理論
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04F04047
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
海津 聰 茨城大学, 教育学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SABU Nicholas 茨城大学, 教育学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 弾性シェル / shallow shells / 制御可能性 / Transposition formulation / 漸近挙動 / 弾性振動 / キルヒホッフ・ラブ方程式 / 重調和作用素 |
Research Abstract |
1.研究題目「弾性シェルの漸近挙動と制御可能性の数学的理論」に対する先行研究と本研究 (1)弾性シェルの漸近挙動の先行研究 弾性薄板の境界値問題の漸近挙動に関しては1970年代からフランスを中心に精力的に研究され,ほぼ完成と思われる.しかしながら,時間発展問題に関しては,2件のみ報告されており,いずれもフランスである.弾性シェルの境界値問題は1980年代,1990年代にかけて研究されている.時間発展問題は1件のみである. (2)弾性薄板の時間発展問題の漸近挙動に関しては,上述のように2件のみで,RaoultとFigueredo and Zuazuaのみである. (3)本研究では上記(1),(2)の現状に鑑み,弾性シェルの簡単なshallow shellsに的を絞り,発展方程式の漸近挙動とシェルの薄さε→0の漸近挙動について結果を得た. (4)更にshallow shellsの発展方程式の,シェルの薄さε→0の極限問題がKirchhoff-Love方程式の時間発展問題となる事を確認できた.また,その解に対する制御可能性について結果を得た. (5)上記研究結果の公表方式:先ずは2005年日本数学会の年会での口頭発表を皮切りに,結果に対する周囲の意見を聞きたい.論文投稿の準備中である. 2.第2年度の研究方向 (1)上述の研究はshallow shellsに的を絞り行われた.そこでより変形が大なる,membrane shellsについて上記と同様にシェルの薄さε→0の漸近挙動について時間発展問題の漸近挙動,とりわけ極限問題の存在を確定する. (2)次にその極限問題の解に対する制御可能性についての結果を得ることが課題である.
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