2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04073
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
斉木 幸一朗 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GUO Dong 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 電界効果トランジスタ / FET / 単一ドメイン / ペンタセン / 電気伝導 / 原子間力顕微鏡 / 真空蒸着 / 真空試料搬送 |
Research Abstract |
有機半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET)の動作に影響を及ぼしていると考えられる粒界や雰囲気(水,酸素など)の影響を排除した,単一ドメイン内での真性の電界効果電気伝導特性を原子間力顕微鏡(AFM)を利用して解明するため,装置作製ならびに予備実験を行い,現在最初の測定に着手する段階に至っている.最初に雰囲気の影響を排除するため,有機薄膜蒸着用の真空槽から高真空AFMまで真空を破ることなく試料搬送できる装置を作製し,その動作確認を完了した.また,粒界の影響を排除するためには,基板上の電極構造と有機半導体単一ドメインの位置,形状,大きさに関する最適化が必要であり,系統的な予備実験を行った.具体的には,まず最初のターゲットとする有機半導体として,実用化が期待されているペンタセンに的を絞った.作製可能な電極構造には限界(チャネル長が最低2μm程度)があるので,このチャネルを覆うことができるようなペンタセンの単一ドメインを成長させる基板処理条件,蒸着時基板温度,蒸着速度の最適条件を探索し,この作業も概ね完了した.また,通常の多結晶ペンタセンFETとの特性比較を行うために,通常のFET測定装置も作製し,その性能評価も終えた.
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