2004 Fiscal Year Annual Research Report
「拡張された熱力学」の基礎的研究とそのメゾスコピック現象への工学的応用
Project/Area Number |
04F04076
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
杉山 勝 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHAO N. 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 非平衡熱力学 / 拡張された熱力学 / メゾスコピック現象 / 気体分子運動論 / ゆらぎ / 非線型・非平衡現象 / 熱工学 / マイクロマシン |
Research Abstract |
この研究は、従来までの熱力学理論が採用してきた「局所平衡の仮定」が成り立たない、時間的・空間的に急激に変動する現象、例えば、衝撃波現象、光散乱、第二音波などにも適用可能なように拡張された熱力学理論の基礎を確立しようとするものである。また、デバイスの微細化、微細加工などに伴い発見されたいくつかのメゾスコピック現象に対する熱力学的現象論の必要性にも応えることができる研究である。平成16年度において、以下のような研究を行った。 ・拡張された熱力学の理諭的基礎、特に境界条件設定の問題に関する研究: 最初に、基礎方程式に対する境界条件の決定問題に取り組んだ。この部分の研究は、現在、欧米での研究の進展も急である。問題の本質を明確にするため、静止した希薄気体中の熱伝導問題を詳細に解析した。温度分布のフーリエ則からのずれ、境界での温度の跳び、および境界でのエントロピー生成について、新しい成果を得た。現在この結果は投稿中である。この理論的発展は、メゾスコピック物理学においても重要となると期待できる。 ・数値解析およびシミュレーション: 上記の理論的考察と同時に、流体および固体の熱伝導系の数値解析を検討した。ただし16年度は、そのハードおよびソフト面の環境をまず整えることに重点をおき、来年度の研究に繋げることを主眼とした。 ・研究者ネットワークの構築: 外国人特別研究員と国内外の関連研究者との研究討論、あるいは研究会発表などを受入研究者として積極的に手助けし、視野の広い共同研究を行うよう努力した。(研究会発表3回)
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