2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04096
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
市川 康明 名古屋大学, 環境学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANWAR A.H.M.Faisal 名古屋大学, 環境学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 地盤汚染 / 化学物質 / 拡散吸着実験 / ミクロ・マクロ / 数値解積 |
Research Abstract |
バングラデシュは、現在、深刻な地盤汚染に直面している。最大の問題は、地層中から溶け出したヒ素による地下水の汚染であり、これにより90年代半ばから同国内の各地で中毒患者が発生している。マンガンや鉛などの重金属汚染も深刻である。昨年、国際調査チームがまとめた報告によると、120箇所の井戸水を分析した結果、48%がWHOの指針値をオーバーしており、発がん性が指摘されているクロムや鉛、神経毒性があるマンガンなども高濃度で検出されている。 このような状況に鑑み、地盤汚染の問題を科学的に究明し、その成果を広範な住民の環境改善に資することは、焦眉の急と考える。市川らは、予てより地盤中におけるイオンの拡散・吸着のメカニズムについて、分子レベルからマクロ現象まで一貫した手法で究明を続けている。この手法を更に改良・発展させ、バングラデシュにおける地盤汚染のメカニズムを詳細に究明し、対応策を研究することがこの共同研究の目的である。具体的には、バングラデシュの地盤で想定される各種粘土鉱物に対する拡散・吸着実験と分子シミュレーション、均質化法による数値解析を実施する。本年度は、実験手法の開発と数値システム開発の準備に充てた。
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Research Products
(3 results)