2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04114
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
海老塚 豊 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XIANG Ting 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | トリテルペン / サポニン / 生合成工学 / オタネニンジン / シロイヌナズナ / トリテルペン水酸化酵素 / オキシドスクアレン閉環酵素 / ジンセノサイド |
Research Abstract |
トリテルペンサポニンの生合成工学を目的に、その生合成酵素のクローニングを行った。当該期間においては、トリテルペンサポニンの中でも医薬品として有用性の高いオタネニンジン(Panaxginseng)が生産するジンセノサイドを対象とし、生合成における第二段階である水酸化反応を司るトリテルペン水酸化酵素のクローニングを試みた。本酵素はシトクロームP450型の酵素と考えられている。そこで、シトクロームP450型の酵素という情報を利用してクローニングを行った。ESTのデータベースにオタネニンジン由来シトクロームP450が一例報告されており、そのものをPCRで増幅した。また、同時に、シトクロームP450の保存配列を利用して、オタネニンジンで発現しているシトクロームP450を2種得た。得られた全長クローンを酵母で発現させ、β-アミリン、及び、ダンマレンジオールを基質として反応させ、生成物を調べたが、予想される生成物の確認はできなかった。また、水酸化酵素のクローニングと併せて、モデル植物であるシロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)のオキシドスクアレン合成酵素の機能解析を行った。ゲノム配列が報告されている4種のオキシドスクアレン合成酵素のホモログのcDNAをPCRで増幅し、ラノステロール合成酵素欠損酵母で発現させ生成物を単離し、NMR、及びMSなどのスペクトル解析により生成物の構造を決定した。その結果、それら4種のホモログはラノステロール合成酵素、マラバリカジエンジオール合成酵素、バルオール合成酵素、セコトリテルペン合成酵素であることが判明した。
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