2004 Fiscal Year Annual Research Report
粘弾性棒状ミセル系の生成機構、構造及び応用に関する研究
Project/Area Number |
04F04140
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
国枝 博信 国立大学法人横浜国立大学, 環境情報研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ACHARYA Durga Prasad 国立大学法人横浜国立大学, 環境情報研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 界面活性剤 / ミセル / レオロジー / 相挙動 / 動的粘弾性 / 光散乱 / 棒状ミセル |
Research Abstract |
アニオン性ジェミニ型界面活性剤水溶液に親油性ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルを添加することにより球状ミセルから棒状ミセルを経てWorm-likeミセルに成長することが分かった。また、この過程で溶液のゼロ剪断粘度は急激に上昇し、ニュートン流体から粘弾性体へと変化した。Worm-likeミセル水溶液にデカンやヘキサデカンなどのミセルコアに可溶化される油を添加すると溶液のゼロ剪断粘度は急激に低下するが、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルをさらに添加することにより粘性率は回復した。パリセード層に多く可溶化されるp-キシレンなどの油を添加すると界面活性剤膜の曲率を小さくするため、溶液のゼロ剪断粘度は上昇した。 非イオンのショ糖脂肪酸エステル水溶液に親油性ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルことにより、同様に溶液のゼロ剪断粘度は急激に増加した。ポリ(オキシエチレン)鎖の重合度を1〜4まで変化させたところ、重合度の増加とともにゼロ剪断粘度の増加が見られた。相挙動から親油性界面活性剤添加量の増加とともにミセル水溶液からラメラ液晶に転移することが分かった。動的光散乱測定から、この過程において、ミセルが球状からWorm-likeミセルに変化し、さらに親油性界面活性剤を添加することによりWorm-likeミセルが分岐し、ディスク状ミセルに変化することが示唆された。また、ゼロ剪断粘度は最大値を示し、相転移境界近傍では低下するが、これはミセルの分岐によるためであると考えられる。
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Research Products
(5 results)