2004 Fiscal Year Annual Research Report
ゾルゲルテンプレート法による遷移金属ナノワイヤーの創製とその構造及び光学特性評価の研究
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04F04142
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
種村 榮 名古屋工業大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苗 蕾 名古屋工業大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノ材料 / ゾルゲル・テンプレート法 / レーザー蒸発法 / ZnOナノワイヤー / チタニア・ナノチューブ / PLスペクトル |
Research Abstract |
a)チタニアナノチューブの作製とその構造評価 TiO2粉末を強酸で溶解し、その後純水及びアンモニア水で中和し、さらに尿素を中和液に加えたものをゾル液として利用するという新しいゾル-ゲル法とテンプレート法を組み合わせた方法によって、陽極酸化アルミナテンプレート(孔径0.02μmを有するメンブレンフィルター)の細孔中にアナターゼ相のTiO2ナノチューブの作製を試みた。得られたTiO2の試料の結晶構造の評価は、主にX線回折法(XRD)で行い、アルミナテンプレートの細孔中に結晶が成長したかどうかについては走査型電子顕微鏡(SEM)観察から判断した。更に試料のマイクロな結晶形態や構造については必要な場合、透過型電子顕微鏡(TEM)で行い以下の結果を得た:(1)XRDの結果からアナターゼ構造に起因するピークが確認できた。(2)アルミナテンプレート細孔中に成長した物質を抽出し、TEM観察した結果、外径16nm内径5nmのアナターゼ相のTiO2ナノチューブと確認できた。この結果はXRDの結果と一致した。(3)作製に当たって、重要なパラメーターは上記化学物質のモル比、テンプレートをゾル液中にディップコーティングする時間及びゾル液の温度、その後の加熱温度と加熱スピード及び到達温度で保持する時間等であることが判った。 b)ZnOナノワイヤーの作製とその構造・光学特性評価 レーザー蒸発法によりZnOのナノワイヤーを低圧封着ガラス管壁に形成した。ナノワイヤーの構造をTEMで観察し、直径10-30nmで長さ2-4μmのナノワイヤーあるいは「筍状」ナノワイヤーを確認した。後者はZnOで初めて観察されたナノ形態であった。高分解能TEM観察の結果、得られたナノワイヤーはZnとOの規則的積層を有すること、成長方位は[001]で有ることが確認された。また、「筍状」のワイヤーの「節」の形成には、ZnとO層の劈開や積層欠陥が密接に関連することが明らかに出来た。またこれらのPLは390nmを中心とする強く狭いUVバンドと515nmを中心とする弱くて幅広の緑色バンドから成ることを得た。
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Research Products
(7 results)