2004 Fiscal Year Annual Research Report
硫酸化グリコサミノグリカン合成酵素遺伝子に起因する遺伝病に関するトランスレーショナルリサーチ
Project/Area Number |
04F04222
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
菅原 一幸 神戸薬科大学, 薬学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHOU Shaubo 神戸薬科大学, 薬学部, 外国人特別研究員
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Keywords | EXTL2 / EXTR2 / トランスジェニックマウス / 遺伝子ノックアウト / α-1,4-2-N-アセチルヘキソサミン転移酵素 / ヘパラン硫酸 / 遺伝性多発性外骨腫 / グリコサミノグリカン / プロテオグリカン |
Research Abstract |
遺伝性多発性外骨腫の原因遺伝子EXTファミリーメンバーの一つであるEXTL2は、グリコサミノグリカン(GAG)鎖上にGalNAc、GlcNAcを転移するα-1,4-2-N-アセチルヘキソサミン転移酵素をコードしており、他のメンバーと同様、ヘパリン/ヘパラン硫酸の生合成に関与していると考えられる。本研究ではEXTL2の機能を2つのモデル動物を用いて解析する。1.EXTL2トランスジェニックマウス:EXTL2トランスジェニックマウス(EXTL2 Tgマウス)を作製し、その様々な臓器から得られたヘパラン硫酸(HS)鎖の解析を行ったところ、EXTL2 TgマウスのHS量は野生型の同腹仔の60%程度にまで減少していた。EXTL2がコードするタンパク質は合成途中のGAG鎖にα位でGalNAcを転移する活性を持つことが分かっており、ヘパラン硫酸(HS)鎖の伸長を停止させることが予想された。そこで鎖長の解析を行ったところ、TgマウスのHS鎖長はWTに比べて僅かに減少していたものの顕著な差は見られなかった。また、雄でのみEXTL2 Tgマウスの体重の減少が観察され、EXTL2の機能には性差があることが示唆された。2.EXTL2ノックアウトマウス:トランスジェニックによる遺伝子機能の解析に加え、EXTL2ノックアウトマウス(EXTL2 KOマウス)を作製することにした。ターゲティングベクターとPCRコントロールベクターを作製し、マウス胚幹細胞に遺伝子導入を行いPCR法で相同組み換え体を同定し、現在サザンプロット法で相同組み換え体の同定を行っている。引き続きEXTL2 KOマウスを作製し、EXTL2の機能解析を行っていく。
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