2004 Fiscal Year Annual Research Report
コロニー刺激因子ならびに抗アポトーシス療法による大型梗塞後心不全治療法の開発
Project/Area Number |
04F04239
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Research Institution | Gifu University |
Host Researcher |
藤原 久義 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 教授
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Foreign Research Fellow |
LI Yiwen 岐阜大学, 大学院・医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 心不全 / 心筋梗塞 / 心筋再生 / アポトーシス / サイトカイン |
Research Abstract |
今年度は、大型梗塞後心不全に対する顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)治療と抗アポトーシス治療の併用療法を行う前段階として、併用療法のコントロールとしてG-CSF単独療法ならびに抗アポトーシス可溶性Fas(sFas)遺伝子単独療法をマウス心筋梗塞モデルにて行った。 1)G-CSF単独療法:マウスを開胸し左冠動脈結紮により心筋梗塞モデルを作製、梗塞作製1日後よりG-CSF 100microg/kg/dayを5日間連日投与した。無治療コントロール群には同量の生食を同様に投与した。梗塞4週後の心エコーならびに心臓カテーテルによる検討では、対照群に比しG-CSF治療群で左室リモデリングならびに心機能の有意な改善が認められた。 2)抗アポトーシスsFas遺伝子単独療法:マウスを開胸し左冠動脈結紮により心筋梗塞モデルを作製した。まず梗塞1週間後の肉芽組織においてFasならびにFasリガンドが強発現していることが見いだされ、肉芽組織細胞のアポトーシスにFas-Fasリガンド系が関与することが示唆された。次に、同モデルで梗塞3日目にアデノウィルスをベクターとしてsFas遺伝子を大腿筋に投与した。これによりsFasの血中濃度の上昇が投与後1週目をピークに見られた。対照はLacZ遺伝子を用いた。梗塞1週目の肉芽組織ではsFas群において有意な非心筋細胞のアボトーシスがみとめられた。梗塞4週後の検討では、対照群に比しsFas群で左室リモデリングならびに心機能の有意な改善が認められた。
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Research Products
(2 results)