2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04251
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
成澤 勝 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PIAO Cankui 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 高句麗 / 歴史認識 / 中朝間問題 / 古代史 / 渤海 / 東北工程 / Diaspora / 民族問題 |
Research Abstract |
中国側史書および朝鮮の『三国史記』所収高句麗関連天文記事の実態を解明すべく、専用のコンピューターを設置してプログラムを導入した。すでにテストが終了し、初期段階として、高句麗での歴史事象の時期措定の確度を上げるための、日食や二十八宿星宿などの天体現象を索出し、コンピューター処理を施している途中である。処理の比較的容易な記事群についてはすでに結果も得られており、たとえば天文現象観察の現場(長安、垣仁、輯安・・・)がどこであったかに関する仮説を得ることが出来た。 また、中国での高句麗史研究の歴史を整理し、これをまとめたものを以て研究集会を開催して、議論を重ねた。特に中国での高句麗研究は広開土王碑等金石文研究から始まっているという指摘は、中国での高句麗への関心の量・質を問う意味で関係者を刺激した。 いっぽう、国立東京博物館等、国内の博物館をめぐり、日本に残されている、高句麗関連の日本の文化財を検証することが出来た。今後の国内フィールドワークに向けて、焦点を絞り込むことが出来た。 さらに、高句麗史跡の世界遺産登録問題に関してNHK解説委員毛利和雄氏より資料を収集することが出来た。とりわけ、本件(高句麗史跡世界遺産登録)問題での日本側関係者の姿勢、スタンス等について情報を得ることが出来たことは今後の研究を裨益することになるであろう。
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