2004 Fiscal Year Annual Research Report
民主化に対する文学者の役割-明治末から大正にかけてとスハルト時代のインドネシアをめぐって
Project/Area Number |
04F04261
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Research Institution | International Christian University |
Principal Investigator |
染谷 臣道 国際基督教大学, 教養学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WIBAWARTA Bambang 国際基督教大学, アジア文化研究所, 研究員
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Keywords | 大逆事件 / 幸徳秋水 / 幸徳秋水を顕彰する決議 / 大逆事件「紀州・新宮グループ」6人の名誉回復と顕彰を宣言する決議 / 石川啄木 / 高木顕明 / 成石兄弟 / 内山愚童 |
Research Abstract |
大逆事件そのものとそれに対する文学者を主とする知識人のその事件に対する反応と応答をめぐって文献調査を行う傍ら、以下のような現地調査を実施した。 2005年1月、高知県中村市(幸徳秋水の出身地)と高知市を訪れ、中村市においては幸徳秋水を顕彰する市議会決議に至る活動内容を中心に「幸徳秋水を顕彰する会」の森岡邦廣会長等から資料を収集した。秋水の命日である同月24日に行われた同市の正福寺で行われた墓前祭でも関係者から多くの聞き取りができた。また、高知市においては、「自由民権会館」副館長をはじめ、「高知市立自由民権記念館友の会」会長などから自由民権運動に関する説明を受けた。さらに近代文学研究者である高橋正氏からは大逆事件にまつわる文人達の反応や行動に関する資料を収集した。 次いで、2005年1月29日には東京・新宿の正春寺で行われた「大逆事件の真実を明らかにする会」の追悼集会に参加し、近代文学の研究者や日本近代史の専門家などと対談、資料を収集した。 2005年2月には、岩手県玉山村の石川啄木記念館、そして「啄木国際学会」の遊佐昭吾元会長宅を訪れ、石川啄木の当時の生活と作品などについての情報を収集した。 2005年3月には、和歌山県の新宮市、本宮町、中辺路町を訪れ、新宮市においては、大逆事件の6人の犠牲者について近代文学と大逆事件研究者である辻本雄一氏をはじめとした「大逆事件を明らかにする会」のメンバー、本宮町においては「大逆事件犠牲者の名誉回復を実現する会」の会長のほか町行政と議会関係者、また中辺路町の曹洞宗住職池田千尋氏などに会い、資料を収集した。
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