2004 Fiscal Year Annual Research Report
金融政策フレームワーク決定因の国際間の差異について
Project/Area Number |
04F04268
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長田 博 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ATCHARIYACHANVANICH Waranya 名古屋大学, 大学院・国際開発研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 金融政策 / 金融経済学 / 金融政策フレームワーク |
Research Abstract |
研究期間開始後の6ヶ月間は、主に以下の3つの分野での研究活動を実施した。 第1に、研究内容の充実のために、名古屋大学内あるいは日本国内の金融研究者等と研究課題に関する意見交換および情報収集を実施した。このために、神戸あるいは東京で開催された金融関連の研究会に参加した。 第2に、実証研究のための情報とデータの収集および準備作業を行った。このために、図書の購入、パーソナルコンピューターと必要なソフトウェアの購入を行い、データの処理を開始した。 第3に、研究計画に従って課題について研究を進めた。現在研究計画の第1段階の研究を実施中であり、金融政策フレームワークの決定因のうちの2つについて研究を進めた。一つ目の決定因は、金融政策と財政政策の協調の度合いであり、これを、金融政策および財政政策それぞれが経済成長率あるいはインフレ率等の経済変数に与える影響を比較することによって測定することを試みた。具体的には、12カ国の統計データを収集し、高度な統計分析を実施した。二つ目の決定因は、金融政策の運営に影響を与える情報技術(IT)の役割である。この要因は、当初の研究計画には含まれていないが、今後ITが実物経済あるいは金融経済に与える影響の大きさを考慮して、研究内容に含めることとした。この調査のため、国立情報学研究所を訪問し、研究者から情報技術の具体的内容についてヒアリングを行った。また、関連情報を収集し、近年の金融政策にITが与える影響について、論文の草稿を完成した。
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