2006 Fiscal Year Annual Research Report
シムビオティック(共生的)コミットメントからみる日本組織のコミットメント構造に対する統計的な分析
Project/Area Number |
04F04271
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 猛 名古屋大学, 大学院経済学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SAMARAKOON M.P.S. 名古屋大学, 大学院経済学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | コミットメント / 人的資源管理 / スリランカ / 経営組織 / 国際比較 |
Research Abstract |
2年間に渡る既存文献のサーベイとフェローおよび受け入れ研究者との間で行われた議論から,コミットメントに関する多数の理論的な命題を作り出すことができた.それぞれの命題はさらに連結され,シンバイオティックコミットメント--企業経営者と従業員双方から組織ヘコミットがなされること--のモデルとして完成させ,理論的にはかなり精緻なものができあがったと考えている.端的に言えば,企業経営者,従業員,そして組織要因が互いに支持し合うようなものでなければ組織のパフォーマンスは継続的に上昇しないこと,一つでも相互を支持する動きを取らず自らの利益だけで動こうとすると高いパフォーマンスを維持していたコミットメントのレベルが崩れること,およびコミットメントのレベルすなわちパフォーマンスのレベルは段階的に上昇し,急激な上昇は困難なことなどが分かった. 次に,実証研究ではあるが上記の命題群から質問票を作成した.理論的な命題の数はかなり多いのだが,回答者の負担や回収率を考え質問数を絞りコンパクトな調査票とした.質問票の完成後,まずスリランカの企業に対して質問票を配布した.回収に時間がかかり若干分析が遅れたが,これまでの分析では企業と従業員の両方のコミットメントが企業のパフォーマンスにプラスの影響を持つことを見て取ることができた.日本企業に対しては質問票ではなく,従業員および元経営幹部に関する聞き取り調査を実施した.基本的には経営者および従業員のコミットメントは高いが,まだ共生的なコミットレベルに達するまでに至っていないことが分かった.理論的成果は国際学会で報告を行った.その理論的成果および実証的成果に関しては,平成19年度に学術雑誌に掲載予定である.
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Research Products
(1 results)