2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04319
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
竹中 博士 九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MOUSTAFA Sayed S.R. 九州大学, 大学院・理学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | エジプト / ナイル川 / 地震動予測 / 1992年カイロ地震 |
Research Abstract |
地中海東部一帯では3つのプレートが会合しており,地震活動が極めて活発な地域に当たる.地中海の北部一帯に比べるとエジプト国内の地震活動度は高いとはいえないが,紅海,シナイ半島近傍及びナイル川流域には規模の大きな地震が発生している.エジプトの国土は日本の約2.3倍の面積があるが大部分は砂漠が占め,主な居住区はナイル川流域の3パーセントに過ぎない.またこの地には人類全体の遺産とも言うべき古代エジプトの遺跡が数多く存在する.本研究の目的は,このような地域の地震災害軽減をめざして,ナイル川流域の大地震を想定した強震動予測を行うことである. 平成16年度は4ヶ月間で以下の2項目を実施した. (1)ナイル川流域における地球物理学的及び地質学的構造情報の文献調査を行い,ナイル川流域都市部に影響を与える周辺域の地震活動についてレビューした.ナイル・ヴァレーは,紅海に沿って発生する地震同様にリフティングによって生じる中小規模地震の活動が活発な地域に位置している. (2)1992年カイロ地震(M5.9)について複数提案されている断層モデルを検討するために1-7Hz帯域の波形記録の予備解析を行った.検討した断層モデルの中には水平最大加速度の空間分布と調和的なものも存在するが,モデルを1つに絞り込むためには,さらに波形やスペクトルなどの検討が必要である.
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