2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04326
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 茂徳 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MUKHERJEE Barun Kumar 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 衝突型造山運動 / ヒマラヤ変成帯 / 片麻岩中のダイヤモンド発見 / 藍閃石発見 / 累帯ジルコン / 超高圧変成作用 / 大陸沈み込み / 薄スラブモデル |
Research Abstract |
昨年夏にインドヒマラヤ地域に再度地質調査にでかけ、エクロジャイトとその周辺の泥質片麻岩を採取し、それらからジルコンを分離し、エクロジャイトだけでなく、高圧・超高圧変成作用の痕跡がないとされてきた周辺の片麻岩からマイクロダイヤモンドとコーズ石を発見した。 マイクロダイヤモンドはラマン分光と透過型分析電子顕微鏡による観察から、ダイヤモンドと同時に石墨の微粒が共存することが明らかになった。これら二つ多形鉱物の前後関係は検討中である。エクロジャイト中のダイヤモンドの一部はオンファス輝石に包有されていることから、エクロジャイト化する直前までに変成鉱物として存在したと思われる。 更にエクロジャイトのザクロ石の包有鉱物として藍閃石を新たに発見した。この事実は、大陸衝突型の広域変成作用を特徴付ける変成作用は、従来考えられてきた中圧型ではなく、藍閃石片岩相からエクロジャイト相へと至る低温・高圧型変成作用であったことを示唆している。 これらの新しい観察事実に基づいて記載的論文を完成させるとともに、累帯構造をもち、各部に指標鉱物を保有する多段階結晶成長ジルコンのシュリンプU-Pb年代測定の準備を開始した。
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