2005 Fiscal Year Annual Research Report
複断面粒子画像流速計を用いた界面活性剤の効力低減メカニズムの研究
Project/Area Number |
04F04340
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大島 まり 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Fengchen 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 粘弾性流体 / マイクロ流体 / 自由界面旋回流 / レオロジー / 構成方程式 / 粒子画像流速計 |
Research Abstract |
本研究では、主に粒子画像流速計(PIV)を用いた詳細計測によって、粘弾性非ニュートン流体特性に関わる以下の現象の新たな理解と制御技術の開発を試みた。1)円筒内にある平坦な自由表面を持つ粘弾性流体の旋回流れ:本実験は、円筒の容器内の界面活性剤が付加された溶液の自由表面を持つ旋回流れに対して、粘弾性が渦形成、渦崩壊あるいは流れの対称性の崩壊等に与える影響を研究した。これらの研究は今まで行われておられず、新規性が高い。2)円筒内にある変形した自由表面を持つ粘弾性流体の旋回流れ:本実験の主目的は、界面活性剤が付加された希薄な粘弾性流体のレオロジーの性質を計測する方法の開発することである。このような希薄な粘弾性流体は、最新のレオメーターを用いても希薄すぎるため、計測することが困難である。我々の過去の研究によれば、非常な希薄な粘弾性溶液でもチャンネル乱流の抵抗は低減するが、レオメーターで計測したレオロジーの性質は水のものとほとんど違いが見られず、粘弾性流体の影響は見られなかった。本実験は非常な希薄な界面活性剤溶液の粘弾性を計測した。このような実験は、現存の粘弾性流体の構成方程式を評価するためのデータベースを構築する上で有用である。3)マイクロチャンネル内の粘弾性流体:工業的なマイクロスケールの流れは、最近行われるようになった研究領域ではあるが、デバイス、バイオ関連流れ、あるいは粘弾性等の流れなど、重要な分野になってきている。マイクロPIVにより、現在までに明らかになっていない、マイクロスケールの粘弾性流れの性質について実験的に研究することが可能になった。また、もう一つの目的、粘弾性流体の構成式を構築するためのデータベースを作っていくことである。今年度はマイクロスケールの流れの計測装置、実験装置の設計製作および試験的な計測を行った。
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Research Products
(6 results)