2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04344
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
田中 信雄 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAN Cheng Hock 首都大学東京, システムデザイン学部, 外国人特別研究員
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Keywords | アクティブノイズコントロール / パラメトリックスピーカー / 非線形音響学 / 超音波 / 適応アルゴリズム / 有限振幅音波 / 振幅変調 |
Research Abstract |
環境騒音のアクティブノイズコントロールに関して,二つの異なる立場から研究を行った.第一は,パラメトリックスピーカーによる超局所型騒音抑制手法である.これは,二つの振幅変調(AM)した超音波を用いることにより,指向性を持ったビーム状の可聴音を生成し,これを制御音源とすることで,対象領域内での音圧の抑制を達成するとともに,他の領域には全く影響を及ぼさないものである.これまでの研究において,パラメトリックスピーカーの特性(特に指向性と音圧分布)について理論と実験の両面から検証し,その高いポテンシャルを明らかにした.また,filtered-x LMSアルゴリズムを基調とする適応型フィードフォワード騒音制御系に当該手法を導入することにより,三次元自由空間内の任意の局所領域において十分な騒音抑制を実現した. 第二の手法は,振動・騒音現象の支配因子のひとつであるモードクラスタを制御するものである.従来の手法は対象領域内に複数個の制御音源とエラーセンサを配置するものであったので,制御系の構成はMIMO系となり,DSP等の実時間信号処理器に課せられる負荷は大きい.これに対し,本研究で提案した手法は互いに独立なモードクラスタを個別に制御するものであるので,ハードウェア的にはMIMO系であるものの,ソフトウェア的にはSISO系の集合となる.したがって,非常に簡素な制御系によって音響ポテンシャルエネルギを抑制する事が可能になる.これまでの研究においては,理論および実験において当該手法の有用性を明らかにしている.
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Research Products
(5 results)