2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04351
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
菊池 和朗 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KIM Sang-eup 東京大学, 先端科学技術研究センター, 外国人特別研究員
|
Keywords | 光通信 / 光変調 / ホモダイン検波 / 波長多重 |
Research Abstract |
シンボルレートを維持したまま,ビットレートを上げることができる多値光変復調方式は,将来の光通信システムを大容量化する有力な手段である。これまでの光通信システムでは、強度変調・直接検波のみが用いられてきたが,多値変復調方式を本格的に導入する場合には,強度変調にかわる位相変調の利用,直接検波にかわるヘテロダイン/ホモダイン検波の利用を検討する必要がある。 今年度は,この目的のためにホモダイン位相ダイバーシティー技術とデジタル信号処理を用いたコヒーレント光受信器を試作した。この受信器は,ホモダイン検波によって得られた信号光複素振幅のsinおよびcos成分から,デジタル信号処理により変調成分を抽出するものである。この受信器を用いれば,任意のIQ変調に対応が可能である。 この受信器を用いて,波長多重QPSK伝送実験を行なっている。送信信号は,16波長の20Gbit/s4相位相変調(QPSK)信号であり,周波数間隔は20GHzとしている。伝送システムは光増幅中継器間隔40km,全長1000kmである。コヒーレント受信器では,サンプルレート20Gsample/sでAD変換を行っている。符号誤り率は100ksymbolのデータを用いてオフラインで測定している。 単一チャンネル伝送時には,良好な符号誤り率特性が得られている。現在,非線形位相雑音の影響,波長多重時のチャンネル間クロストークの影響を調査中である。
|