2004 Fiscal Year Annual Research Report
強誘電性薄膜および電気磁気効果を示す酸化物微粒子の光電子分光および蛍光測定による研究
Project/Area Number |
04F04368
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤森 淳 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LIN Yuan Hua 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 遷移金属酸化物 / 誘電体 / 光電子分光 / ナノ構造 / エピタキシャル薄膜 / パルスレーザーが堆積法 |
Research Abstract |
本研究は,強誘電性酸化物の薄膜,ナノ微粒子を合成し,光電子分光測定により電子状態を調べることによって,その特異な性質の起源を解明することを目的とする.BaTiO3などの強誘電体酸化物は,薄膜化によってキューリー点が低下することが知られている.これまでに,キューリー点の膜厚依存性の測定結果が報告されているが,キャパシタンスの測定用にSrRuO3の電極が付けられているために,キューリー点の低下が膜厚の減少によるのか,SrRuO3との間に形成される界面の効果によるのかが明らかでなかった。これを明らかにするために,光電子分光法を用いて,非接触でキューリー点を測定する方法を考案し,準備を進めた.強誘電体ペロブスカイト型酸化物BaTiO3,SrTiO3とその混晶系Ba1-xSrxTiO3(BSTO)の焼結体を作製し,光電子分光の温度変化の予備的測定をおこなった.今後は,単結晶薄膜をパルスレーザー堆積法により作製し,X線回折,原子間力顕微鏡等でキャラクタリゼーションを行なった後に,光電子分光の測定をおこなう.
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