2005 Fiscal Year Annual Research Report
先進MEMSデバイスの三次元複雑構造と破壊の超高分解能X線CTによる可視化
Project/Area Number |
04F04370
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
戸田 裕之 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
QIAN Lihe 豊橋技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | Computer microtomography / 超高分解能 / 数値解析 / 可視化 / 三次元 / 破壊 |
Research Abstract |
本研究では、微小材料中の亀裂の進展過程を、高分解能CTで"その場"観察する研究に取り組んでいる。SPring-8での高分解能CT以外では可視化できないミクロポア、結晶粒界、分散粒子などが亀裂進展に及ぼす影響を定量評価した。特に、亀裂の開口や進展に伴う上図のような多数のミクロポア(数百〜数千個)の移動を同時追跡することにより、亀裂進展の駆動力を高密度で3Dマッピングする方向で検討を進めている。これに合わせて、き裂伝播のシミュレーションを実行し、可視化実験と計算解析の両面から変形・破壊事象を解明しようとするのが本研究の特徴である。本年度は解析モデルの作成に成功した。 上記の基礎データを得るため、SPring-8の利用申請をし、ビームタイムを確保する事が出来た。6月24日より実験を開始し、3日間撮像実験を行った。実験は、研究室で鋳造、熱処理した高純度アルミニウム-シリコン系鋳物合金に予め疲労負荷にて予き裂を導入し、微小試験片形状に放電加工して現地に持ち込んだ。今回の実験では、高分解能CTで単に観察するだけではなく、昨年度独自に試作したSPring-8専用小型材料試験機を活用し、微小材料の変形・破壊過程を"その場"観察した。破壊進展駆動力の高密度3Dマッピングを行い、これまで不可能であった材料内部の損傷破壊の進展挙動を、定量的に評価できる画期的な手法にトライした。この場合、内部亀裂の3D観察には、1μm程度の高分解能を有するCTが不可欠で、産業用CT装置や他の放射光施設等では実施できないため、SPring-8でのビームタイム確保を最優先した。今年度は、voxel(三次元画素)サイズで0.5ミクロンと、従来よりもさらに高分解能なセットアップを使用した。
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Research Products
(1 results)