2004 Fiscal Year Annual Research Report
スマートプラズマ溶射システムによる超耐熱セラミックスコーティング
Project/Area Number |
04F04371
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
小林 明 大阪大学, 接合科学研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHANG Jialiang 大阪大学, 接合科学研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | プラズマ溶射 / ジルコニア-アルミナ / 熱遮蔽コーティング / スマートプラズマ / 気孔率 / 硬度 / 傾斜機能 / ガストンネル型 |
Research Abstract |
本年度は、ガストンネル型プラズマ溶射による超耐熱膜(熱遮蔽コーティングTBC)として、高硬度ジルコニア-アルミナ(ZrO_2-Al_2O_3)複合皮膜における以下の基本的特性を明らかにした。 1.ジルコニア-アルミナ複合皮膜の気孔率分布を画像処理法により計測し、皮膜断面厚さ方向に傾斜性を持つことを明らかにした。その結果、硬度分布と反対の傾斜機能性を確認した。表面近くでは、高硬度、高密度であり、高温腐食環境での使用に対して優位性が期待される。 2.ジルコニア-アルミナの混合率を変えて作製したZrO_2-Al_2O_3熱遮蔽複合膜(TBC)において、皮膜の高硬度化と同様、気孔率の低減化(5%以下)に対してアルミナの混合が効果的であることを明らかにした。これらの結果により、アルミナの最適混合率(20-30%)を決定し、熱遮蔽複合膜断面の組織・構造を検討した。 3.多数回高速トラバースにより、高硬度・耐摩耗性に優れたZrO_2-Al_2O_3複合膜が作製できることを確認した。 4.ガストンネル型プラズマジェットの高速度ビデオ撮影により、プラズマジェットの不安定性が明らかになり、プラズマ電源の不安定性(変動率5%以上)が重要な因子であることを確認した。 5.これまでプラズマ熱プロセスの場合、時間的・空間的非均質性はあまり問題にされなかったが、スマートプラズマ溶射としてのガストンネル型プラズマ溶射にとって、今後高度プロセス(精密性・制御性)が欠かせないことを明らかにした。
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Research Products
(4 results)