2005 Fiscal Year Annual Research Report
SiC繊維/炭素複合材料を適用した熱防護システムの研究
Project/Area Number |
04F04373
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
小笠原 俊夫 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 主幹研究員
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ALY-HASSAN M.S. 独立行政法人宇宙航空研究開発機構(日本学術振興会), 外国人特別研究員
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Keywords | 熱防御システム / 複合材料 / 界面 / 熱・構造解析 / セラミックス / 炭素 |
Research Abstract |
米国のスペースシャトルでは、熱防御システム(Thermal Protection System, TPS)の材料として多くのセラミックタイルが使用されている。セラミックタイルは断熱性には優れるが、再使用性と整備性には問題が多く、検査・整備・修理等に多大なコストを要しているのが現状である。本研究では、TPSの整備性と再使用性の大幅な向上を目指して、SiC/炭素系複合材料等の無機系超耐熱複合材料を用いたスタンドオフ型のTPSに関する基礎的な検討を行うことを目的とする。 得られた結果を以下にまとめる。 (1)力学的・熱的特性評価試験の実施 昨年度に試作したSiC/炭素系複合材料の室温〜1400℃の温度域における大気中での力学特性評価を行った。特に、切り欠き感受性に関しては詳細な実験を行い、繊維/マトリクス界面が切り欠き感受性に大きく影響することを確認した。得られた成果を学会にて発表した。 JAXAアーク加熱風洞を使用して、高温プラズマ気流中における酸化試験を実施した。その結果、酸化速度が時間とともに遅くなる現象を把握した。 (2)スタンドオフTPSの構造解析 SiC/炭素複合材料を適用したスタンドオフTPS構造に対して、有限要素法による熱・構造解析を実施した。 また、形状記憶合金を用いたSiC/Cパネル固定構造の適用可能性について検討を行った。 これらの解析結果を実証するための真空加熱試験の準備を行った。 (3)SiC/炭素系複合材料の試作 新規なSiC/炭素系複合材料およびC/C複合材料の基本仕様について検討した。また、熱伝導制御を目的とした特殊な繊維織物構造の試作や、ナノフィラーを分散した複合材料の試作実験を開始した。
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