2005 Fiscal Year Annual Research Report
水産物のフリーラジカル消去活性を活かした食事献立の設計
Project/Area Number |
04F04377
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
的場 輝佳 奈良女子大学, 生活環境学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BHADRA Anuradha 奈良女子大学, 生活環境学部, 外国人特別研究員
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Keywords | フリーラジカル / 水産物 / 食事献立 / バングラデシュ / 調理 / 動物性タンパク質 / フリーラジカル消去活性 / ラジカル捕捉活性 |
Research Abstract |
本研究員の母国バングラデシュは慢性的に栄養欠乏の状態にあり、動物性タンパク質の摂取量の低さが深刻である。従って、同国では淡水魚類が動物性タンパク質の供給源として重要である。さて、近年、フリーラジカルを消去する食品成分は、ガン、老化、生活習慣病を予防することが明らかとなりつつある。本研究では、水産物のフリーラジカル消去活性を評価するとともに、これらを調理して食事献立とする過程における活性の変化を解析し、生活者の視点から健康増進に対する「魚料理」のポテンシャルを明らかにすることを目的として研究を行った。 1.モデル調理操作(水中加熱、空気中加熱等)前後のそれぞれの水産物について、フリーラジカル消去活性成分を水、アルコール、ヘキサン等の溶媒で抽出した後、カラムクロマトグラフィー、HPLC等によって分画を行った。各画分についてフリーラジカル消去活性成分の存在を確認しながら、HPLC-PDAを用い、選択的定量を試みた。これにより、水産物に含まれるフリーラジカル消去活性成分の実態は植物性食素材に多く含まれるアスコルビン酸やポリフェノールではなく、タンパク質もしくはペプチドであることを明らかにした。現在、さらに詳しく解析することを試みている。 2.実際に各種水産物を利用した種々の食事献立を作成し、フリーラジカル消去活性の変動を追跡することを試みた。しかし、現在のところ、明確な結果を得るには至っていない。
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