2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04411
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Host Researcher |
KARPPINEN Maarit 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授
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Foreign Research Fellow |
VALKEAPAA Markus Valerian 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 層状Co酸化物 / ミスフィット層状酸化物 / XANES / 熱電変換酸化物 / 超伝導 / 超高圧合成 / ソフトケミストリー |
Research Abstract |
優れた熱電変換材料である層状Co酸化物は、最近、超伝導体にもなり得ることが示されたため、最も注目されている物質群である。これら層状Co酸化物はCoO_2層間にアルカリ金属面や様々な岩塩型層を挟み得るが、岩塩型層とCoO_2層は互いに異なる格子周期を持ち、結合が「ミスフィット」している興味深い結晶構造を有する。我々は、ミスフィット層状酸化物に対し酸素不定比性の制御や元素置換を施すことによりミスフィットの度合いや物性とくに輸送特性がテーラリングできることを見出した。本研究では、ミスフィット層状酸化物を超高圧法・ソフトケミストリーなど様々な合成手法や後熱処理手法によりテーラリングし、その物性の多様性を調べること目的とする。また、新たなミスフィット酸化物を探索・合成し、有用な新規物性、すなわち新機能の開拓をめざす。 本プロジェクトは平成16年11月24日より開始され、現在は以下に述べる実験準備を行っている最中である。Co原子価状態と物性の相関関係を明らかにすることを目的とし、我々はXANES分光実験を平成17年3月に行う。本プロジェクトでは、実験に用いるミスフィット酸化物試料、具体的には[(Ca,Sr)Co_2O_3]_qCoO_2及びNa_xCoO_2の合成を行っている。またそれと平行し、YBaCo_4O_7,(Sc,Sr)CoO_2,RECoO_3(RE=Y,Sc)など幾つかのコバルト酸化物において、物性に対する酸素不定比性の影響を調べている。
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