2004 Fiscal Year Annual Research Report
選択酸化用担持ナノクラスター触媒の新規調製とキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
04F04424
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩澤 康裕 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BAL Rajaram 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | ナノクラスター / 界面活性剤 / 分子状酸素 / 脱水素化反応 / 選択酸化 / レニウムクラスター / ゼオライト / フェノール合成 |
Research Abstract |
メタノールの選択脱水素化反応に高い活性を示すCuナノクラスター触媒の新規調製に成功した。cetyltrimethylammonium bromibe共存下、CuとMo,Zn,Al,Si前駆体イオンを混合し、水熱合成法にて合成後、ヘリウム流通下加熱すると、MoO2,ZnOなどの結晶性化合物とCuメタルのナノクラスターが形成されることを見出した。XPS、EXAFS,XRDによるキャラクタリゼーションの結果から、Cuの価数は0価であり、ナノサイズのCuメタルナノクラスターが安定に形成されていることがわかった。CTAB界面活性剤の非共存下では、結晶構造もCuメタルクラスターも形成されず、Cu種は容易に酸化された。従来法で合成したCu担持触媒および合成した各種Cu触媒をメタノールの選択脱水素化反応に用いたところ、界面活性剤共存下で調製した各種Cuナノクラスター触媒が、高い選択性でホルムアルデヒドを生成することを見出した。特に、Mo担持Cuナノクラスター触媒が活性、選択性共に高かった。同種Cu/Mo比率の含浸触媒、界面活性剤非共存下で合成した触媒では、選択性が著しく低く、Cuナノクラスターが高い反応活性を有し、合成されたMoO2表面に安定に存在することを明らかにした。 ゼオライト担持Reクラスター触媒の設計を行い、分子状酸素を酸化剤としたベンゼンからのフェノール直接合成反応に最高93%の高い選択性を示すことを見出した。シリカアルミナ比の小さいゼオライト担体を新規に合成し、CVD法にて固定化したRe種をアンモニア共存下処理すると、Re10核クラスターが形成され、これがフェノール合成反応の活性構造であることをEXAFSにより明らかにした。
|