2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04454
|
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
荒木 弘之 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 燕 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 外国人特別研究員
|
Keywords | DNA複製 / 複製開始 / 酵母 / Orc |
Research Abstract |
真核生物の複製開始領域には、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)活性の低いM期後期からG1期にpre-Replicative Complex(pre-RC)が形成し、CDK活性がG1期後期に増加すると多数の複製タンパク質がpre-RCに集合して、複製が開始する。pre-RCは、複製開始領域へ結合するOrc(Origin recognition complex : Orc1〜6のサブユニットからなる)とMcm(Mcm1〜6からなる)から形成されており、Mcmの複製開始領域へのローディングにはOrcとともにCdt1とCdc6が必要である。CDK活性に伴ってpre-RCに集合してくる複製因子群も、これらpre-RCの構成因子との相互作用により複製開始領域への集合が起こっていると考えられる。そのため、pre-RCの構成因子であるOrcをまず出芽酵母よりTAP(tandem affinity purification)法により精製した。Mcmも同様な方法により部分精製したところである。さらに、Cdt1及びCdc6に関しては大腸菌で発現させ、精製標品を得ている。これらと、CDK活性増加後に集合してくる因子との相互作用を調べ始めている(集合してくる因子の精製は、他のプロジェクトにより進行中)。その結果、Dpb11とOrcが結合するという予備的結果を得た。今後、この結合の詳細な解析や他の因子とpre-RC構成因子の相互作用について詳細な解析を進める予定である。
|