2006 Fiscal Year Annual Research Report
園芸作物の貯蔵性を著しく高める新包装資材高活性光触媒コーテイングフイルムの開発とその機能性解析
Project/Area Number |
04F04463
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
早田 保義 明治大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MANEERAT C 明治大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | TiO_2 / 光触媒 / 包装フィルム / 鮮度保持 / エチレン分解 / 殺菌・脱臭フィルム / 二酸化チタン / 青果物 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、園芸産物の流通過程のおける廃棄ロスを軽減させるため、光触媒二酸化チタンを用いた貯蔵性を高めことのできる包装資材の開発を目指すものである。目的としては大きく次の3項目に分けられる。1)工業生産レベルでの実用に達する二酸化チタンコーティングフィルムの開発、2)園芸産物の鮮度保持と貯蔵性を高める二酸化チタンコーティングフィルムの機能解析、特に、植物老化ホルモン「エチレン」や悪臭の分解能と細菌類の滅菌能の検討、3)二酸化チタンコーテイングフィルムが園芸産物の品質に及ぼす影響である。 これまでの試験結果から、エチレン分解能を高めるためにはフィルムに二酸化チタンを均一に厚くコーティングするために、コーティングするフィルム資材の種類とコロナ処理並びにプラズマ処理について検討したところ、ポリプロピレン(OPP)、ポリエチレン、塩化ビニールにコロナ処理すれば、二酸化チタンを従来の印刷技術(グラビア法)で適切な溶媒を使用することで工業的にコーティングできることが判明した。それらフィルムのエチレン分解能をGCにて検定したところ、OPPコロナ処理フィルムに二酸化チタンを印刷処理したフィルムが著しくエチレンを分解することをつき止めた。 当フィルムはこれまで報告されているフィルムに比べ、ほぼ10倍の分解能を有しており、しかも、殺菌力や青果物の鮮度保持に極めて有効であり、実用レベルに達していることが判明した。今後は、等フィルムを使用した、使用現場でのモニター試験を実施すべきと考えられる。
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