2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04484
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
畑井 喜司雄 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUSSEIN Mortada Mohamed Abdel-Hamid 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 特別研究員
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Keywords | 養殖魚 / レンサ球菌症 / Lactococcus garviae / Streptococcus iniae / THB agar / PCR |
Research Abstract |
温水性魚類のレンサ球菌症に関する研究について、研究計画書の中で記載した内容に従って、以下のような研究を実施した。 1.養殖魚に発生したレンサ球菌症罹病魚からStreptococcus sp.を分離することを試みた。この目的のために、鹿児島県および長野県の養殖場に赴き、鹿児島県ではブリに、また、長野県ではサケ科魚類に発生しているレンサ球菌症罹病魚から菌の分離を試みた。その結果、StreptococcusおよびLactococcusを分離することに成功した。これらの細菌は、養殖場において大量死を引き起こす病原菌として知られている。 2.分離菌の同定は、通常行われている生物学的手法、すなわち6種類の培地を用いて、どの培地が分離培養に適するかを検討した(発育適温試験)。その結果、THB agar, Columbia agarおよびCSOA mediumの順に発育が良好と判断された。さらに、生化学的同定法としてAPI testおよび血清学的試験を行なった。これらの手法に加え、遺伝学的に、同定することも試みた。すなわち、すでに設計されている特異的な4種類のプライマーを用い、PCR法による同定を試みた。その結果、ブリから分離された細菌は1100bp、またサケ科魚類から分離された細菌は870bpのところにバンドが形成され、前者は、Lactococcus garviaeに、また後者はS. iniaeに同定することができた。
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