2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04484
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
畑井 喜司雄 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HUSSEIN Mortada Mohamed Abdel-Hamid 日本獣医畜産大学, 獣医学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 養殖魚 / レンサ球菌症 / Lactococcus garvieae / Streptococcus iniae / PCR |
Research Abstract |
レンサ球菌症は、日本の養殖ブリ、カンパチおよびサケ科魚類の重要な病気の一つであり、経済的に問題となる。Streptococcus iniaeは海産魚と淡水魚の病原体として知られている。いっぽう、Lactococcus garvieaeとStreptococcus dysgalactiaeはブリおよびカンパチの病原体として知られている。しかしながら、これらの病原体の混合感染症がブリで発生しているため、正確な診断は時に困難である。主たる病原体が何であるのかを特定するために、この研究の中で複合PCRによる診断の有効性について検討を行った。PCRは、L.garvieaeでは16S rRNAから、S.dysgalactiaeでは16S-23S rDNAのITS領域から、またS.iniaeではlactate oxidaseから設計されたプライマーを使用して行った。これらを使用した複合PCRにより、培養したL.garvieae、S.dysgalactiaeおよびS.iniaeから各々明瞭な1,100、259および870bpの増幅産物が得られ、非特異的な増幅産物は得られなかった。また、ニジマスにこれら3種の細菌を接種し、各組織から複合PCRにより各細菌の検出を試みた結果、迅速で正確に各細菌の増幅産物を得ることができた。このことから複合PCRによるブリのレンサ球菌症の診断は有効な診断手法であると判断された。
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