2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04500
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
河野 道生 山口大学, 大学院・医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ABROUN Saeid 山口大学, 大学院・医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 骨髄腫 / SDF-1 / NF-kB / CXCR4 |
Research Abstract |
骨髄腫は化学療法に極めて抵抗性の造血器腫瘍であり、5年生存率は30%位である。これを克服するべく、骨髄腫細胞の増殖機構および増殖シグナルの詳細な機構を明らかにして、分子標的治療の基盤的な研究を目指す。本年は、骨髄ストローマ細胞から主に産生される液性因子であるSDF-1に注目して、SDF-1が骨髄腫細胞の生存および増殖に働く機構を解析した。まずは、患者骨髄腫細胞および骨髄腫細胞株でのSDF-1受容体CXCR4の発現をフローサイトメーターで解析した。CXCR4の発現は未熟型骨髄腫細胞では発現が弱く、成熟型で発現が強く認められた。実際に、In vitro系でSDF-1の作用を検討すると、SDF-1は骨髄腫細胞株および患者骨髄腫細胞の生存を支持した。その生存支持作用は、NF-kB活性の維持作用によることが明らかとなった。以上、骨髄ストローマ細胞から産生されるSDF-1は、In vitro系で確かに骨髄腫細胞の生存維持に働いていることが明らかにされた。
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