2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04564
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
葉 金花 独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター・アソシーエートディレクター
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
YAO Weifeng 独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 光触媒 / 可視光型 / 酸化物固溶体 / 酸素発生 / 水素発生 / 環境浄化 / メチレンブルー |
Research Abstract |
有害化学物質の分解や、さらには水を分解して水素と酸素を発生することもできる光触媒材料は、環境&エネルギー問題の解決に貢献できる材料として期待されている。しかし、TiO2に代表されるこれまでの光触媒の変換効率は不十分であり、水素製造材料としては全く期待できず、また環境浄化の面においても紫外光の少ない屋内では応用が不可能である。そこで本研究では、まず新しい光触媒の開発とその特性解明に取り組み、その結果を解析し、更に高効率な材料開発へと発展させることを目指している。 まず、新しい光触媒としては、CaMoO_4とBiVO_4との酸化物固溶体を合成し、その特性を調べた。その結果、(CaMoO_4)_<1-x>(BiVO_4)_x(0<x<1)では、xの増加と共に次第に吸終端が長波長側にシフトし、可視光の吸収能が増大することが明らかになった。この光触媒は、硝酸銀水溶液から光触媒反応で酸素が発生することを明らかにした。また、可視光照射下で青色染料のメチレンブルーの分解脱色試験もおこない、TiO2に比較して優れた特性を確認した。今後、性能の最適化などの研究を行い、材料化の可能性を検討する。 次に、MLaSrNb_2TO_9(M=Na,Rb,Cs; T=Ni,Zn,Cu,Fe,Co)を合成し、水分解実験を行った。これまでの処、M=Cs、T=NiのCsLaSrNb_2NiO_9に関してUV光照射下での水素発生試験では、6.5hの照射でターノーバー数が6以上と光触媒として安定に水素を発生することを確認した。そこで、その酸化物を硝酸と反応させて得られHLaSrNb_2NiO_9を合成し、試験を行ったところ、CsLaSrNb_2NiO_9と比較して水素の発生効率が4倍以上に高まった。さらなる改善方法を検討し、実用化の指針を明らかにすることを計画している。
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Research Products
(4 results)