2005 Fiscal Year Annual Research Report
シリコンナノ構造配列への選択的分子固定技術の開発とマイクロシステムへの応用
Project/Area Number |
04F04659
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Research Institution | Waseda University |
Host Researcher |
大泊 巌 早稲田大学, 理工学術院, 教授
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Foreign Research Fellow |
HU Ping An 早稲田大学, 理工学術院, 外国人特別研究員
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Keywords | ナノバイオテクノロジー / カーボンナノチューブ / 分子認識 / ナノ改質 / プロテインチップ |
Research Abstract |
本COE拠点形成の目的は、「シリコンナノ構造配列を基盤とした分子ナノ工学の構築とマイクロシステムへの応用」であるが、この観点から、ナノマテリアルとしてのカーボンナノチューブ(CNT)の配列形成と、CNT上への選択的な生体分子の固定、および、生体分子-CNT複合材料の特長を活用した、溶液中の特定生体分子のセンシングを行った。 溶液中に含まれるタンパク質などの特定生体分子の検出は、蛍光標識を用いて行われることが多く、実際、多くの研究は、蛍光強度の改善や蛍光材料の開発に終始している。また、従来のバイオチップのほとんどがスライドガラスやプラスチック表面上に固定したタンパク質と、溶液中の生体分子との特異的結合-heterogeneous target-binding procedure-を用いている。 本研究では、まったく新しい観点-homogeneous target-binding procedure-を用いた検出限界の改善を試みた。Homogeneous target-binding procedureとは、生体分子を固定したCNTが、水溶液中に対して高い分散性を示すことを活用して、効率的に反応を促進させる。実際、この方法により、反応速度論の観点から生体分子間相互作用が促進され、結果として感度向上を達成した。IgG抗体をモデルとして、多層CNTに固定し、その分散性の高さを活用して、Anti-IgGを定量したところ、100pg/mlという高い検出感度を得た。
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Research Products
(1 results)