2005 Fiscal Year Annual Research Report
被服材料としてのテンセルのミクロ及び分子レベルにおける研究
Project/Area Number |
04F04705
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
松生 勝 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DRAMBEI Petronela 奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | テンセル / 繊維 / 分子配向 / 高性能化 / 配向分布関数 / 貼りあわせモデル / 力学特性 / 計算機プログラム |
Research Abstract |
1)今まで研究してきた、キトサンとポリビニルアルコールゲルフイルムの物性を研究論文としてまとめてみた、近日投稿予定。 2)DRAMBEI P.は、昨年の10月からは研究が2年目に入るので、新たなテーマとして、テンセルについての研究をも分子レベルで開始した。テンセルの被服素材としての研究は、外国人研究員がルーマニアの研究所で長年行い学位を取得しているので、新しい研究方法として、X線によるテンセルを形成するセルロースの分子配向、結晶化度を測定し、結晶相と非晶相との貼りあわせ状態を考慮して、繊維の力学特性との関わりを明らかにするとともに、さらに化学修飾をおこなって、被服素材としての高性能化と高機能化を行う。この際、既設の試料ホルダーはフイルムの測定用にしか使用することができないので、繊維中の微結晶の配向分布を求めるためのホルダーの試作を行う。これにより微結晶の配向分布関数を求めているが、この実験は極めて難解であり、現在も実験中である。7月までには実験は終了予定である。このデータが得られれば、これをもとに結晶相と非晶相の貼りあわせモデルを考えて、テンセルの力学特性についてのモデル計算を行うための計算機プログラムを作成する。9月半ばまでには、解析が完成し、高分子討論会での発表が可能である。
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