2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04715
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
都甲 潔 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IVARSSON Patrik Jan 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | Pt / Au / 部分構造 / 自己組織化単分子膜 / 分極走査法 / 匂い / 分子鋳型 |
Research Abstract |
Pt, Au, Ti, Cr等の金属表面を,味や匂い分子の特徴である部分的な構造を認識する表面となるよう機能設計を試みた.これは生物の化学感覚の受容メカニズムである,部分構造認識にその原理をおいている.生物は味や匂いのする化学物質の部分的な構造を認識し,それらの組み合せによって味や匂いの質を評価している.そのため,物質が持つ部分構造を適切に検出することで,味や匂いの質に関する情報を得ることが可能となる.本研究ではそのような分子の部分構造認識を行うセンサ表面として,ガラスおよびシリコンウエハー上に各種金属を,堆積条件を変えながら電極として形成し,さらに金属表面に化学的修飾法を用いて味・匂い物質の受容部を作りこんだ.化学的修飾法としてはSAMs(自己組織化単分子膜)技術を用い,分子鋳型法により部分構造の鋳型を作成し,部分構造認識型センサデバイスを開発した.それらのデバイス表面の電気化学インピーダンスを表面分極走査法によって計測を行うことで,化学物質のグループ毎の部分構造に関するセンサ情報が得られた.部分構造認識型の分子鋳型法と走査型電気化学インピーダンス法を併用することで、生物と同様に広域的に高感度なセンサシステムが構築された.またAFM(原子間力顕微鏡)を用いて,センサ表面への物質の吸着状態を観察し,分子認識表面の特性とそれらの相互作用について評価を行った.さらに,センサ情報と味匂い物質の部分構造に関するデータ解析を行い,味と匂いの質とその強度に関する定量的な評価および表現することを試みた.
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Research Products
(3 results)