2005 Fiscal Year Annual Research Report
末梢血管壁に分布する新型Caチャネルの分子生理・薬理学的研究
Project/Area Number |
04F04721
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
伊東 祐之 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LARS Jensen 九州大学, 大学院・医学研究院, 外国人特別研究員
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Keywords | 末梢抵抗血管 / Ca^<2+>動員機構 / 機械刺激感受性チャネル / TRP蛋白質 / 血管平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / 脂質メディエーター / リアノジン受容体 |
Research Abstract |
1.末梢抵抗血管における反射性筋収縮機構の探索 血管内圧上昇に伴う反射性血管収縮の分子機構について、パッチクランプ法、ビデオ画像血管径測定法を用い検討した。その結果、(1)組換え発現した受容体活性化CaチャネルTRPC6の活性は、細胞膜伸展刺激に応答して産生された20-HETE(20-hydroxyeicosatetraenoic acid)によって著しく増強される、(2)腸間膜動脈末梢部にはTRPC6蛋白質が優勢に発現している、(3)この部位の血管では、α1-アドレナリン受容体が部分的に活性化されている時に血管内圧が50mmHg以上に増加すると、反射性の血管径減少が起こる、(4)この反射性血管径減少は20-HETE産生に関わる酵素ω-hydroxylaseの阻害薬HET0016(3-10μM)の前投与によってほぼ完全に消失することが明らかとなった。以上より、腸間膜循環においては、交感神経活性化による受容体刺激と血管内圧上昇による機械刺激が20-HETEの産生を介して、共同的に血管緊張度を維持していることが示唆された。 2.末梢抵抗血管における興奮伝播機構の探索 デジタルCaイメージング法を用いて、腸間膜細動脈部(<50μm)における興奮(細胞内Ca^<2+>濃度上昇)の伝播機構について検討した。その結果、(1)過剰Kによる局所的な膜脱分極によって惹起されたCa^<2+>濃度上昇は、細胞内の単純拡散では説明できない速さで隣接する細胞へ伝播し、その減衰距離は数百μm以上であること、(2)この伝播はgap junction阻害薬、細胞外Ca^<2+>の除去やNi^<2+>、mibefradilの前投与によって消失することが明らかとなった。このことより、末梢抵抗血管の興奮伝播には細胞間結合を介した電位依存性Ca^<2+>流入機構が中心的な役割を果たしていることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)