2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04F04727
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
土井 正男 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAVID Head 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 複雑液体 / 高分子 / コロイド微粒子 / ゲル化 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
複雑液体とは高分子・コロイド微粒子などを含む液体である。複雑液体の特徴としては粘弾性やヒステリシス効果などの記憶効果を持つこと。また、溶媒の蒸発にともない、ゲル化、固化などレオロジー特性が大きく変化する点が挙げられる。これらの過程は印刷・塗布など工業上の過程においてきわめて重要であると考える。我々は、以前より複雑液体の薄膜の流動現象に興味をもって研究を進めてきた。とりわけ本研究においては、インクジェット印刷などで重要になる、基板上の液滴の形状変化に着目して研究を進めている。 本年度研究では、液体の蒸発の効果を取り入れて、固体基板上の複雑液体の薄膜流れを数値シミュレーションによって研究を行うための、基礎的文献調査を進めてきた。とくに、高分子溶液の蒸発の過程によって、液滴表面上にできるゲル上の領域の効果を解析するための研究を行っている。 本年度の研究実績概要は、以下の通りである。高分子溶液の乾燥過程においては、液膜表面の高分子濃度が高くなり、この部分の粘性が著しく増加する。我々は、この過程をゲル化として捉え、ゲル化領域の成長、ゲル部分の変形のモデル化を行っている。また、薄膜の変形のモデル化と予備的プログラムの作成を行っている。
|